活動報告

副大臣公務

9月4日(金)福島学校視察

①伊達こども園

幼児教育の無償化が実現し、今後の幼児教育の一層の充実発展に向けた取り組みを進めてくため、無償化導入による成果や今後の課題について現場の声を伺った。園側からは、新型コロナ対応の影響もあり、人材の確保や処遇の改善が喫緊の課題として挙げられた。保護者にとっての無償化は実現したが、教育の充実にはまだまだ取り組むべき課題が残されている。また、伊達市では、こども園の整備により、文教地区としての評価が高まり、人口転入が生じたとのころであった。まちづくりの核として、教育環境の整備が機能することを確認できた。幼児教育振興は私の政治家としてのライフワークでもある。今後の一層の充実に向けて内閣府・文部科学省・厚生労働省の垣根を越えて取り組みたい。

②福島成蹊中学校・高等学校

中高一貫校として近年進学実績を上げてきていると評判の福島成蹊中学校・高等学校の取り組みについて話を伺うために訪問した。都心部に比べて私立中学校が選択肢として定着していない地域性もあり生徒募集には苦労しているとのことであったが、その中でも、特色ある教育理念に基づき、教育実践を徹底することにより、進路実績では顕著な伸びが表れてきているとの話であった。決して大学進学実績が高校のすべてではないが、学校として何を目標とし、その達成のためにどう実践するか、これに確たる信念がないことには結果がついてこないということを感じることができた。

③福島高等学校

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、先端的教育実践を行う福島高等学校を視察した。SSHの特徴は探求型学習である。意見交換では、生徒の関心や探求テーマに応じて先生方も様々な分野に目を向けざるを得ず、教師陣の視野を広げることにつながっているとの話を伺った。結果として、今回の新型コロナの影響下でも、遠隔授業の工夫等学習継続のために必要な措置に迅速に取り組むことができたとの話に、学校として本来あるべき姿、生徒も教師も学び合い、成長し合う場が生まれていると感じた。SSH事業の満足できる成果を確認することができた。

④福島工業高等学校

採用活動において地元企業から高い評価を得ていると評判の福島工業高等学校の話を伺うために訪問した。限られた時間の中ではあったが、生徒の制作したロボットのデモンストレーション、ドローン操縦の実演等を拝見した。対人マナーや安全意識など働く時に当然必要なことは徹底して指導しているとの話が印象的であった。目的意識をもった生徒を豊富な体験・実習で支えることで、基礎を確実に身に着けて卒業するのであるから、企業からの高評価も頷ける。一点気になったことは、実習設備の老朽化である。企業の設備も日々進化している。時代に合った設備での実習が専門人材育成には重要であり、環境改善に取り組む必要がある。

⑤尚志高等学校単位制・通信制課程福島キャンパス

多様な高等学校の形を拝見するために、通信制課程を持つ尚志学園高等学校の福島キャンパスを訪問した。学校では、生徒からの学校行事紹介のプレゼンテーションを見せてもらった。堂々とした立派な発表だった。尚志学園の通信制課程では700人を超える生徒が在籍し、そのほとんどが、中学時代に不登校を経験したり、様々な事情を抱えたりしている生徒であるとのこと。そうした生徒たちに居場所を与え、学校で学ぶ楽しさを感じられるよう導いている先生方の熱い思いに頭が下がる思いであった。

⑥福島学院大学

福島学院大学を訪問し、東日本大震災・原発事故以降の学校経営上の課題や新型コロナ対策の取り組みについて意見交換をさせていただいた。全国的に少子化の影響で私立大学の経営が厳しくなっていく中で、いかに特色を発揮し、選ばれる大学へとなっていくか、知恵を絞っていくことが求められる。私立大学の健全な発展は我が国の高等教育の発展に不可欠である。創意工夫を凝らし、成果を出していく私立学校をしっかりと応援していきたい。

⑦福島県教育委員会

一連の学校視察の最後に、福島県教育委員会鈴木教育長を表敬し、意見交換を行った。私からは本日の視察への協力への御礼を申し上げ、感想を伝えさせてもらった。鈴木教育長からは、福島県教育委員会からの要望を受け取り、できる限りの支援を行うことを約束した。特に過疎地域における学校統廃合については、単なる数合わせでは済まされない問題であり、知恵を出し合うことが必要である。意見交換では、コロナ禍での修学旅行について、どんな形であっても子供たちの心に残る行事を実施してもらえるよう学校に呼びかけていくことを確認した。

(ご対応いただいた皆様)

①伊達こども園

須田博行伊達市長、遠藤道雄社会福祉法人桑の実福祉会理事長、早田勝彦園長 他

②福島成蹊中学校・高等学校

高橋幸七学校法人福島成蹊学園理事長、本田哲朗校長

③福島高等学校

竹田真二校長

④福島工業高等学校

鈴木康隆校長

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