活動報告

副大臣公務

コロナ禍の中でも子供達に学びの保障を2(文部科学副大臣1年間の活動を振り返る12)

◆学修継続のための困窮学生支援への対応

経済活動の自粛は、困窮学生の学修継続の問題を生じさせた。営業自粛要請によりアルバイト収入も減少し、大学も施設閉鎖要請により学生生活もままなら
ず、移動自粛要請により実家にも戻れない。そうした状況の中で学生達が声を上げ、行動に移したことは実に頼もしいことである。しかしこの件は、問題を整理
して対応する必要があった。
従来から学生支援施策は充実されてきており、一定の所得状況にあれば、授業料の減免とともに給付型奨学金が受けられる新しい修学支援制度も4月にスター
トしたところである。経済的な理由で学修断念に追い込まれることは断固として阻止しなければならない。しかしこのことと、大学が閉鎖しているから授業料を
免除しろ、アルバイトが出来ないから生活費を補填しろ、それを国のお金でやってくれというのは別の話である。何が何でも国がなんとかしろという安易な主張
には違和感を覚えた。
学生から授業料を徴収するのは大学である。大学に対しては、困窮学生に対する丁寧な対応を徹底して求めたかわりに、独自の取組を支援することにした。同
時に、既存の支援を受けてもなお学修継続が困難な状況にある学生には給付金が迅速に支給されるように対応した。
個々の学生には様々な事情があるため一概に求めることは出来ないが、是非とも学生達には、石にかじりついてでも学修を継続し、学問を修めて社会で一旗揚
げてやるとの気概を期待したい。

学生グループから署名と要望書を受けとる

大学との意見交換(写真は早稲田大学の田中総長らと)

◆学校が未来に向けて発展していくために

新型コロナウイルスの影響下で、新しい学校の形として計画的に推進するとしてきた「GIGA スクール構想」は、学校休業下での家庭での学びを充実する手段
として、また、非接触型学習(リモート授業等)を可能とする環境整備として、直ちに実現すべきとの声が一気に大勢を占めるようになった。
もちろん学校のネットワーク環境の整備、一人一台端末の整備は休業時の学びを保障するために不可欠なものであり、可及的速やかに実現すべきである。しか
し立ち止まって考えたい。今のような非常事態で求められる対処方法が、将来にわたって学校での学びを充実させるための最善の方法となるだろうかと。
とにかく早く学校で端末を整備すれば良い、とにかく遠隔で授業が出来るようになれば良いということがGIGA スクール構想ではない。世間の雰囲気に流され
てしまうことがないよう、私自らが業界の動向を確認すべく、主要OS「Chrome(グーグル社)」「Windows(マイクロソフト社)「iOS(アップル社)」を提供する
各社からヒアリングを行い、「将来にわたって学校のためになることを提案し、実現に協力して欲しい」と呼びかけた。
「この仕事は何のためにやっているのか。」日頃から職員に投げかけている言葉である。余裕を失いがちな非常事態だからこと、常に心に問いかけたい。

自民党経済成長戦略本部GIGA スクール実装タスク
フォースでの議論にも参画。
一人一台の端末整備が真に子供達の成長に役立つようにするために、教育だけでなく多角的な視点で意見が交わされた。

マイクロソフト社と意見交換

グーグル社と意見交換

アップル社と意見交換

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