活動報告

副大臣公務

コロナ禍の中でも子供達に学びの保障を3(文部科学副大臣1年間の活動を振り返る13)

◆コロナ下における教育保障は世界共通の課題

令和2年6月27日、G20 臨時教育大臣会合(テレビ会議)に政府を代表して出席した。
この会議は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行と教育システムに与える影響を踏まえ、公衆の危機下において、教育の継続性を確保することの重要性や教育システムのレジリエンスを構築することの重要性等について議論するために開催され、「COVID-19 に関するG20 教育大臣声明」をとりまとめた。
私からは、子供たちを誰一人取り残すことなく最大限に学びを保障していくことの重要性を冒頭述べたうえで、我が国における臨時休業期間中の対応や、この度まとめた「『学びの保障』総合対策パッケージ」による学びの保障や子供たちの心のケアに係る支援、経済的な影響を受けている学生等に対する緊急財政支援等について発表し、各国等と知見を共有した。教育の重要性は世界共通である。非常事態にあっても、いかにして子供達に充実した教育環境を整えていけるか。日本だけの問題ではなく、視野を広く持って取り組むべき課題である。

会議はG20議長国サウジアラビアの呼びかけで開催された。各国とも学校閉鎖が行われる中で教育の機会確保をいかにして行っていくかについて、試行錯誤しながら取り組んでいることが紹介された。教育システムが異なる中でも、教育を受ける子供達を犠牲者にしてはいけないという問題意識は世界共通だと実感した。

◆「いつもの学校」が戻ってくるその日まで

緊急事態宣言発出前の4月5日。「飯舘村立いいたて希望の里学園」の開校式に招かれた。福島原発事故による避難から戻ってきた子供達の学び舎として新た
なスタートを切る記念すべき瞬間に立ち会うことができ、本当にうれしく思った。同時に、学校という存在がどれほど大切で、いつもの様に学べる場所の尊さ
を再確認した機会でもあった。
今回、「いつもの学校」が失われた。ほとんどの学校で授業が再開しているが、普段の学校を取り戻すのには長い時間がかかる。再開できて良かったでは済
まない課題がこれからの宿題として残っている。子供達にとって「学校でかけがえのない時を過ごせた」と思えるように、これから学校に多くの支援が必要となる。
教員だけにおんぶにだっこでは必ず何かが欠けてしまう。文部科学省では、学校を支援する意欲を持った人と学校現場をつなぐ仕組みとして、「学校・子供応援サポーター人材バンク」を開設した。私も中高の保健体育の教員免許状(講習を受けていないため停止中ではあるが)を持っており、何かお役に立てることがあればと登録した。子供達が充実した学校生活を取り戻せるよう、いつもの学校が戻ってくるその日まで、地域の皆さんによる支援をお願いしたい。

【飯舘村立いいたて希望の里学園の開校式の様子】

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